胸を張ると言う事
“胸を張る”
些細な事です。
でも、涙が出るほど嬉しい事でした。
ブラック会社に6年間勤めて、腎盂炎とうつ病、パニック障害を併発し、それでも必死に働いたのに
「もうあなたを信用出来ない。クビです。」
そう言われて辞めさせられた。
信じてた上司にとって、私は都合の良い働き蟻でしかなかった。
「身体の具合が悪いから休ませて欲しい」
何度も言ったけど、
「ダメ、あなたに休まれると仕事が回らない」
「具合悪いなんて嘘をつかないで!さぼりたいだけてしょ?」
そう言って、上司は私を否定した。
仕事をクビになり、ポッキリ折られた私は一年間引き篭もった。
月に一度、友達を呼んで作った料理を食べる事が楽しみだったのに、部屋は荒れ放題荒れて、ゴミ箱の様になった。
頑張って働いたのに、私は要らない人間で…
だから私は
荒廃したゴミ箱の部屋に私は私ごと捨てた。
その後も私は、良いように世間に扱われ続けた。
次の会社では、女社長のトラウマに巻き込まれて
「私を否定した母に良く似てる。仕事が出来るのも気に食わない」
そう言われて、顔を合わすたびパワハラを食らった。
その頃、付き合っていた彼氏もまたトラウマから、助けを求めて声を上げない私を責めた。
うつ病による自己強迫観念に思考を支配されていた私には、出来ない事だった。
「お前、俺に助けを求めないってどういう事だよ!俺を否定してんだろ!」
半同棲している部屋から何度飛び降りようとしたか分からない。
うつ病は悪化し、まともにお風呂に入れなくなった。
息が出来なくなり、地上で溺れる。
過呼吸になっていた。
それから10年以上、私は私では無くなりました。
胸を張り肩で風を切る様に前を進んでいた私は、どこにも居なくなったのです。
それが
胸を張る
それだけで昔の自分を取り戻した気持ちになりました。
不幸顔で自信なく猫背で生きていれば、悪意につけ込まれる。
ネガティブ思考はネガティブしか呼び込まない
そういう事なんだと思った。
馬鹿なふりして弱者になるのは辞めようと思う。
戦う必要がある。
家族や大切な人々の為に…
我慢する時代はもう終わった。